こんなはずじゃなかった。
自分が思い描いていた未来と違っていた。
退屈な日常。
そんな時にふと疑問に思った。
25年以上生きているが、女遊びをしたことがない。
そもそも俺は女遊びができるほどの魅力があるのか?
自分の価値はどれくらいのなのか?
その答えを知る為に、出会い系に登録した。
何人かとメッセージのやりとりをする。
デートの約束を取り付けて2人で会う。
最初はとても緊張した。
勇気を出して女性をホテルに誘ってみた。
上手に喋れない。
恐らく緊張していたのだろう。
付き合っていない女性とセックスをする。
予想以上に興奮したのを覚えている。
行為後に女性が突然甘えてきたのが印象的だった。
そこからは、デートをするたびに女性をベッドに誘っていった。
10人の女性と関係を持った。
キープと呼べる女性も3人できた。
セックスには困らない環境を手に入れた。
出会い系に飽きたので、路上で女性に声を掛けるナンパを始めた。
最初は緊張した。
声をかけた女性から拒絶される恐怖。
これは文字だけでは伝わらない。
実際に町に出て声をかけようとしないと理解できない。
ナンパはチャライ男が気軽に声をかけているわけではない。
軽く声をかけられる人は、上級者。
初心者の声掛けは重い。
心をすり減らして必死に声をかけている。
必死に声をかけた女性から酷い対応をされて傷ついていく。
ネットとは違う。リアルな痛みが全身を襲う。
身体と心が悲鳴を上げるが、声を掛け続けていく。
声を掛け続けていくと、番号を交換できた。
デートの約束も取り付けられた。
2人で会う。
そこからはネットのデートと同じ流れ。
ホテルに誘ってセックスをした。
初めての結果で嬉しかった。
その3か月後に初めて即を経験する。
即とは出会ったその日にセックスをすること。
自分の中で何かが壊れた。
少しずつナンパにのめり込んでいった。
夏になってお盆休みがやって来た。
本気でナンパを集中してやりたいと思った。
4日連続都内でナンパをした。
結果は、4日間で4人の女性と関係を持った。
1晩で2人組の女性両方とセックスをした。
冷静に考えれば頭がおかしいと思う。
自分の常識は既に崩壊していた。
貞操観念を何処かに置き忘れてしまったみたいだ。
片手に収まっていた経験人数は、30人を超えていた。
ただ、気になる事もあった。
経験人数は増えていくが、心は満たされない。
前よりも渇きが増したような気がする。
欲求に終わりはない。また次が欲しくなるのが人の性。
もっと、もっと、もっと欲しくなってくる。
もう一度言うが、「欲求に終わりはない。」
そして、俺たちは傷ついていく。
最初は、路上で立ち話できただけで嬉しかった。
番号を交換して舞い上がった。
彼女からメッセージを待っていたが、来なかった。
少しずつ傷ついていった。
今は期待などしていない。
メッセージを送ったらすぐに非表示に設定する。
既読がついたかどうか等、どうでもいい。
返ってくるかどうかの事実さえ分かればいい。
今は、女性の行動しか信用しない。
「彼氏から返信が来なくて不安」と言っている女を抱いた。
「絶対何もしないから」と言いながら、ベッドで「もう終わりなの?」と言う女も抱いた。
「今日は、ダメ。次ならいい。」女の言葉を信じて待ったがブロックされた。
だから女の言葉は信用できない。
俺たちは傷ついていく。
騙され、ブロックされ、キープは消えて、虚しさがこみあげてくる。
少しずつ感覚が無くなっていく。
感情が少しずつ消えていく。
少しずつ心が傷つき、ボロボロになっていく。
ボロボロになった心を守る為に、自己防衛で悲しみの感情を殺す。
しかし、悲しみと一緒に喜びの感情も殺してしまう。
俺たちは少しずつ、何も感じない無に近付いていく。
今日も刹那的な快感を求め町に出る。
渇きだけが増していく。
・・・ナンパを初めてもうすぐ1年になる。
「女を理解できるようになったか?」と聞かれたらこう答える。
「余計分からなくなった。自分が分かったつもりでいただけだった。」
ナンパブログの読者だった自分が、ナンパの世界に飛び込んだ。
セフレを複数人作ることもでき、3Pも経験した。
2人組の女性をコンビで口説き、同じ部屋で両方の女性とセックスもした。
普通に生活していたら経験できないようなことだ。
それはナンパに感謝したいと思っている。
最後に、「ナンパには夢がある」
宗教団体の合言葉のように誰もが言う。
本当に夢があるのか?
自分の答えは「イエス」
ありえない事を起こす可能性がナンパにはあると思う。
ただ、誰も言わないが同じくらい「辛い現実」もある。
夢が詰まっているナンパブログは3分で読める。
現実は、結果が出るのに3ヵ月以上はかかる。
夢に憧れナンパを始めたが、3ヵ月も経たず辞めていった人達も多い。
また、涼しい顔して結果を出してそうだが現実は違う。
足が悲鳴を上げても声をかけ続け、深夜の町で目を擦りながら声をかけ続ける。
それでも女性から相手にされず帰宅する時もある。
他の皆は、可愛い女性達とセックスをしている。
「何で俺は結果が出ないんだ?」
本当に悔しく思う夜もある。
町に出ても恥をかいて帰るだけかもしれない。
それでも家にいたら何も起こらない。
プライドなんて必要ない。
あるのは行動だけ。
行動だけが真実。
それは、男も女も一緒。
ナンパには夢がある。
しかし、夢を掴むためには辛い現実を乗り越えないといけない。
町に出ても声を掛けられず、自分には才能が無いと落ち込む。
必死に声をかけても、女性に無視をされて落ち込む。
頑張って連絡先を交換しても、ブロックされていて落ち込む。
妥協してブスを抱いても、金と時間の無駄だと感じ落ち込む。
可愛い子をゲットしても、長期的な関係を築けず落ち込む。
キープできても、突然切られて落ち込む。
彼女ができても、いろいろあって落ち込む。
上記の経験に心当たりがある人は多いと思う。
その辛い現実を乗り越えボロボロに傷ついた先に、「ナンパの夢」が存在するのかもしれない。
この先どうなるかは分からない。
でも、自分が目指すカッコイイ男にはなりたい。
少なくとも、今はそう思っている。
理想の自分になれたら幸せだ。
今回は、初心者の視点で思うことを書かせてもらった。
ナンパを初めてもうすぐ1年。
色々あったけど、楽しかったです。
長文の閲覧ありがとうございました。
以上。

raiden

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