持ってる物を全て失くして、それでも何か残る物があるなら、それは本物なんだろう。
女「突然でごめんなさい。もう会うのやめることにします。」
突然の別れを告げられた。
いつか別れが来るだろうと思っていたが、それは突然やってきた。
雷「そっか。今までありがとう。」
引き止めはしなかった。
幸せになってほしいと純粋に思ったから。
未来がない俺ではなく、誰かもっと素敵な人を見つけて欲しいと思った。
お互い本当に困ったら連絡し合うと約束してバイバイした。
その日から連絡を取っていない。
彼女とはネトナンで知り合った。
雷「ホテルで飲みなおす?」
女「ホテルは絶対行きません。」
カラオケ内
女「近寄らないでください。笑」
警戒心が強い子だった。
最後は、彼女に腕枕してあげるまで距離を縮めた。
退出の時間になり、その日は解散した。
後日アポを取って遊んだ。
ホテル内
女「ちょっと、ダメです。笑」
必死にグダ崩しをした。
プライドも捨てて熱意だけで頑張った。
朝方に彼女を抱いた。
抱いた後は素直な女になっていた。
彼女が自分の初ゲットだった。
遊び人として数値は積み重ねていくが、1は彼女の番号だった。
その翌週に彼女と会った。
雷「今日は泊まろうよ。」
女「嫌です。帰ります。笑」
雷「出張のお土産買ってきたからホテルで食べよう。」
女「うーん。それなら仕方ないかな。笑」
それから月1-2ペースで遊ぶ仲になった。
恋愛相談や職場の悩み、語学を教えてあげた。
女「なんでそんなに優しいの?」
雷「優しくないよ。笑 ただ、頑張ってる人が好きだから応援したくなる。」
彼女は頑張っていた。
ただ、その姿を近くで長く見ていたかった。
俺は変わっていった。
たくさんの女の子を抱いてセフレがたくさんできた。
女には困らない生活を手に入れてたかもしれない。
でも優先順位は、君が1番だった。
ナンパ師の時間軸は現在だけ。
今しか見ていない。
声をかけてどれだけ短い時間で抱くかを考える。
目の前の子の将来なんて考えない。
少なくとも自分はそういう思考に染まっていった。
でも、時間は流れている。
声をかける女の子達にも未来がある。
バイバイして二度と会わないかもしれないが、彼女達の人生は続いていく。
君もいつかは消える女性達のひとり。
1年半しか近くで見れなかったけど、君の人生を少し覗けて嬉しかった。
君は本当に綺麗になった。
出会った時より髪は伸び、女として成長していった。
時間の流れを感じたよ。
俺たちの旅はここまでだけど、君は夢を叶えてワガママに生きてもらいたい。
本音を言うと別れは辛い。
たまに思い出して落ち込む日もある。
でも、そうやって思える子に出会えて良かった。
出会いに感謝したい。
本当にありがとう。
そして、彼女がいなくなってから他のキセク達に興味を持てなくなった。
未来がない関係に価値を感じなくなった。
セックスに時間や金を使うなら他に使いたいと思った。
自分の事情もあり、全員連絡取るのをやめた。
遊び人がただのオッサンに戻った。
ナンパから少しずつ離れていった。
たまに仲間とコンビで遊んだりはした。
でも、ソロでやるモチベがない。
惰性で月に1日くらいは、ソロでナンパした。
声をかけたら簡単に連れ出せる。
声かけから連れ出しまでは、ショーみたいなものだ。
最高の3分間を作るだけ。
でも、連れ出しからは違う。
次に求められるのは、コミュニケーション。
連れ出した女に言われた。
女「顔が疲れてますよ。疲れてるなら帰っても大丈夫ですよ。」
俺はコミュニケーションを求めていなかった。
誰とも関係を築こうとしていなかった。
ある日の渋谷。
8声かけで4人連れ出した。
でも、連れ出してから食いつきが上がらなくて全部駄目だった。
俺は目の前の子を見ていなかった。
頭にあるのは「この活動に意味があるのかな?」という疑問だった。
新たな関係性を築く意志が俺には無かった。
そんな気持ちはすぐ女性にバレる。
上手くいくわけがない。
自分の限界を感じた。
そして完全に女遊びから離れた。
久しぶりにツイッターを見るとみんな楽しそうにナンパしている。
遠い世界に自分がいたような気分だった。
女遊びをやめてからパワーがなくなった。
安定とは人からパワーを奪うのかもしれない。
居心地が良いと人は前に進まない。
ナンパという戦場で女性達と戦い、楽しみや苦しみを感じ、愛し合った夜を思い出した。
あの経験は、自分に力を与えてたのかもしれない。
最後に後悔しないよう本気でナンパしたい。
ふと、そんな気持ちになった。
自分に残された時間は短い。
やるなら逃げ道を無くす。
「70声かけ or 即」を目標にナンパすると宣言した。
そして街に出た。
いつもと違い心臓の鼓動が早くなる。
やばい、緊張してきた。
本気だからこそ緊張するのだろう。
さぁ、昔のように泥臭くガムシャラにやるか。
声かけを開始する。
2声かけ目
雷 (あれ、あの子は?)
雷「よ!覚えてる?」
女「あ、あの時の!」
昔声かけた風俗嬢だった。
すぐにトークを盛り上げて連れ出す。
公園のベンチでお酒を買って和んだ。
話を聞くと新宿の風俗はやめたらしい。
彼女の時間軸も進んでいる。
詳しく話を聞くと、彼女は苦しんでいた。
そんな子とも出会うのがストリートか。
しっかり和めば即れる気もしたが、彼氏グダを崩す気にはなれなかった。
放流して再び声かけを開始した。
西洋系の女性がいたので声かけ。
反応が良いからすぐに打診してベンチで和む。
20分和んでカラオケ打診が通る。
カラオケ後はしばらく話してからギラつき。
胸を揉んだ時点で「まだ会ったばかり」とグダが出て、最後は破綻してしまった。
食いつきはあったので取りこぼし。
雷(焦ってるのかな?)
再びストリートに戻る。
9時の時点で6声2連れ。
やばい、即のイメージができない。
焦ってきた。
すぐに声かけして平行トークする。
その時、足に激痛が突然走った。
その場に倒れこんでしまった。
足をみると完全につっていた。
水分補給をしてしばらく休んだ。
雷(足が痛い)
なんとか声かけを再開する。
オープンして平行トーク。
また激痛が足に走った。
もう片方の足も痛めてしまった。
雷(やばい、即は無理でも70声かけ達成しないと。)
足を引きずりながら声かけする。
無我夢中に声を掛け続けた。
女子の集団にもひとりで突っ込んだ。
俗に言うナンパーズハイだったかもしれない。
最初みたいに連れ出せない。
でも、楽しかった。
子供みたいに楽しんで声かけした。
完ソロだったけど、寂しい気持ちはなかった。
街が友達のような気分だったから。
1人でもこんなに楽しめる遊びがあるなんて。
やっぱりナンパは最高だ。
気づいたら70声かけを越えていた。
その時点で今日の坊主が確定した。
本気でナンパした結果がこれなら受け止めるしかない。
なぜか気持ちはスッキリしていた。
ナンパは下手になってるし、年齢もハンデになってきたのも事実。
でも、それを受け入れば良いと思ったら楽になった。
また最初から積み上げれば良いと思った。
ナンパも下手になり、大好きなキセクも、他のキセクも全部なくなったけど、気持ちは楽だった。
なにか大事なものが残っている気がしたからだ。
それが何かは分からないけど、確実に自分の心の中にあると思う。
その事実を俺は大切にしたい。
自分は、人様に誇れる人間ではない。
後ろ指を指されてもおかしくない。
たくさんの業を背負ってきてるし、将来は破滅して不幸になるかもしれない。
でも、自分の人生を好きだと言いたい。
幸せよりも自分が納得いく人生を歩んでるかのほうが自分には重要。
たぶん、ワガママなんだろう。
最後に、終わりはいつか来る。
永遠だと錯覚するが永遠は存在しない。
終わりを感じた時に、人は悔やみ、自分を見つめ直す。
既に手遅れだと分かっていても。
俺もこの先大事な物を失う時に、また後悔して絶望するんだろう。
覚悟はしているが少し怖い。
それでも、自分の終わりを迎えた時に「自分の人生を愛してる」と言える人生を送りたい。
以上。

raiden

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